横浜FCvs京都 これが「相性」の力なのか
ニッパツ三ツ沢競技場では、かつて「相性」という言葉がぴったり似合うカードがよく組まれていました。日産自動車はずっと読売クラブに勝てなかったのですが、オスカル選手の加入後は読売クラブの天敵になりました。
シーズン途中に就任した横浜FCの山口監督が初勝利を挙げた相手がこの場所での京都。この日も4位の京都が圧倒的に攻め込みながら15位の横浜FCの一発に沈みました。
僕のカウントで、京都は前半6回の決定機をつくります。ところが最後の詰めが甘く決まりません。「決定機をずっと決められないと負けるんだよね」などと記者仲間で話していたら、後半京都の勢いがいきなり止まり始めます。
ですが横浜FCも右サイドで抜群の切れ味を見せていた武岡選手にパスが回らず、相変わらずチャンスも作れないでいました。そんな横浜FCに「相性」の神様が微笑んでくれたのは81分。CKから大久保選手が落とし、最後はペ・スンジン選手が体で押し込んで貴重な決勝点を奪い取りました。
大久保選手が試合後に語った言葉が印象的でした。「連敗しているチームが勝利を収めるときはこういう勝ち方。いきなりいい勝ち方ができるほどJリーグは甘くない」。次はミッドウィークの試合ですから、このままの勢いが継続できるでしょうか——。